心の声が聞こえたのか、ジェイダは恥ずかしげに視線を逸らし、二人の愛の巣である新居をチラと見てはまた頬を染めた。


「でもね。これから会う機会は増えるはずだし。お年頃の男女だもの、可能性はある……でしょう? 」

「お年頃、ってね。もう、そんな歳でもないわよ」


ジェイダも大人の女性といって差し支えない年頃だし、こっちは更に上なのだ。


「……ロイに言われたの。そしたら、本当に……」

「結ばれた訳ね。ようやく、やっとこさ」


奥手な二人。
本当に長い道のりだった。
だが、そこにはロイの愛情もあったはずだ。


「そうだけど……って、そういう話じゃなくて! だから、ジンだって」

「……そうね。確かにゼロじゃないわ。私にはね」


会う機会は増えたが、レジーはそれほどお喋りではない。
多分、お互い、気を許さなければ踏み込まないタイプだ。


「でも、レジー殿にはどうかしら。あまり、無理を言っては駄目よ」


こんな大女、嫌がる男も多いことだし。


「ジンと兄さん、横に並んだらお似合いなんだけどな」


そんなこと、初めて言われた。
男と並んで、お似合いなんて。