久遠の果てで、あの約束を。

浴衣って、こんなに沢山あったんだ。



金魚や蝶々、花柄などといったスタンダードなデザインから、ハイビスカスとプルメリアの南国チックなデザインまで。

形もミニスカートになっていたりと、やや引き気味になるくらいだ。


そんな色彩豊かな浴衣達からどれか一着選ぼうと、そこにあったものを手に取ってみる。


薄い天色の布地に、白い夕顔が咲いているら


私好みではあるけれど、色味がこの間のデートの服装と被っているし、それになにかがしっくりこない。

元の場所に戻して違う色合いのものを選ぼうとしても、種類が多すぎてどれがいいか全然わからない。

どうしようか悩んだとき、


「あれ、優希ちゃん?」



ふと、背後から鈴が鳴るような声が聞こえた。