「はぁ……」
全身を包む倦怠感と罪悪感に、思わずため息を吐いてしまう。
結局保健室には行かず、屋上で授業時間を潰すことにした。
今まではそこそこ真面目で通ってたのに、ついに人生初のサボりを経験してしまった。
ここに来る前に購入したポカリを飲みながら愛用しているエメラルドグリーンのイヤホンを耳に当て、この間渚に勧められた曲を流す。
そうすると、不思議と息が楽になった。
それ以外にすることもなく、とりあえず空を見上げてみた。
薄い雲が流れる五月晴れの空は今日もネモフィラ色で、明日も明後日もこの空のまま人生が、続いていくのだと、嫌でも思い込んでしまう。
本当はそんなことないのに。
明日が今日と同じままなんていう保証は、何処にもありはしないのに。
それでも人は、変わらないことを願ってしまう。
ぼんやりと考えごとをして時間を潰し、イヤホンから流れる曲がラスサビに差しかかろうとしたとき、
「保健室行ったんじゃなかったのかよ」
屋上の扉がいきなり開いて、わかりやすく肩が跳ねた。
イヤホンを外しつつ振り返ると、やや見知った顔の男子が。
入学して間もない頃、まだ宮野さんに塩対応を浴びせていたときに、特に鋭い視線を送っていた、あいつ。
全身を包む倦怠感と罪悪感に、思わずため息を吐いてしまう。
結局保健室には行かず、屋上で授業時間を潰すことにした。
今まではそこそこ真面目で通ってたのに、ついに人生初のサボりを経験してしまった。
ここに来る前に購入したポカリを飲みながら愛用しているエメラルドグリーンのイヤホンを耳に当て、この間渚に勧められた曲を流す。
そうすると、不思議と息が楽になった。
それ以外にすることもなく、とりあえず空を見上げてみた。
薄い雲が流れる五月晴れの空は今日もネモフィラ色で、明日も明後日もこの空のまま人生が、続いていくのだと、嫌でも思い込んでしまう。
本当はそんなことないのに。
明日が今日と同じままなんていう保証は、何処にもありはしないのに。
それでも人は、変わらないことを願ってしまう。
ぼんやりと考えごとをして時間を潰し、イヤホンから流れる曲がラスサビに差しかかろうとしたとき、
「保健室行ったんじゃなかったのかよ」
屋上の扉がいきなり開いて、わかりやすく肩が跳ねた。
イヤホンを外しつつ振り返ると、やや見知った顔の男子が。
入学して間もない頃、まだ宮野さんに塩対応を浴びせていたときに、特に鋭い視線を送っていた、あいつ。

