初めまして、唯瀬 蛍です。


この度は星の数ほどある作品の中から本作を読んで頂き、誠にありがとうございます。



私の処女作でもあるこの『久遠の果てで、あの約束を。』は、『情景描写が綺麗で黒髪セミロングの女の子が主人公の話を書きたいな〜』という作者のぼんやりとした思いから出来上がったのですが、文字通り頭が空っぽな状態で始めた為、ここまで書くのは中々に大変でした。

ネタ切れしたり章によって長さが変わったり途中で勝手に設定を変えたり……。

何はともあれ、どうにか無事完結できたことを大変嬉しく思います。



そんな紆余曲折の末完成した本作、テーマは『約束』です。


私は約束なんぞ「ダリ〜めんどくせ〜」と煙たく思ってしまうタイプの人間なのですが、この二人にとっては、そんな溜まりに溜まった夏休みの宿題のように倦怠感溢れるものではありません。

まるで幼い頃大切にしていたおもちゃの宝石のように、一見幼稚で大人からしたら実にくだらないものかもしれませんが、当人達にとってはまるで婚約指輪のダイヤモンドのような、穢れない神聖なものだったはずです。

たったひとつの約束に繋がれた結末は、決して幸せなものではなかったでしょう。契りを交わすこともなく、永遠を誓うこともない。


けれど主人公は最期に託された手紙を読み、再び約束を交わします。


新たなる約束により紡がれる未来では、二人が引き裂かれることなく幸せに笑い合い、左手の薬指に同じ指輪を嵌めていることを祈ります。



最後にもう一度。


私の自己満足とも言えるこの作品を見届けてくださった貴方に、最大級の愛と感謝を。