あざやかや空と眩しい太陽の光が露に濡れたサンカヨウの花を照らす、よく晴れた日のこと。



涙でぼやけた視界の向こうに、ずっと恋焦がれていた人が、ずっと待ち続けた人がいる。



あのときとは少し違うけれど、確かにその面影は残っていた。



穏やかな風が、私達の間で舞う。


私は泣きながら微笑んで、ゆっくりと口を開いた。




遠い昔と、変わらない声で。





生まれ変わった二人は、幸せそうに約束の日を迎えたとさ。






fin.