一輪の水仙と共に帰宅し、ポストに年賀状の有無を確認しに行ったところ、何枚かが入っていた。
その一枚一枚をゆっくりと眺め、最後の一枚を手に取った途端、印字された住所を見て固まった。
……これ、お祖母ちゃん家の。
今年の干支と富士山のイラストの二つを邪魔しない位置に『謹賀新年』と書かれていて、隅の方に達筆な字で『明けましておめでとう。体に気をつけて』と小さくつけ加えられたそれは、わざわざ差出人を見なくとも、誰から送られたものなのかは容易に想像がついた。
こんな紙切れひとつに心を動かされるなんて、我ながらなんて単純な娘なのだろう。
でも仕方ない。たった一枚の紙切れで、たった二行のメッセージで、会いたいと思ってしまったのだから。
その一枚一枚をゆっくりと眺め、最後の一枚を手に取った途端、印字された住所を見て固まった。
……これ、お祖母ちゃん家の。
今年の干支と富士山のイラストの二つを邪魔しない位置に『謹賀新年』と書かれていて、隅の方に達筆な字で『明けましておめでとう。体に気をつけて』と小さくつけ加えられたそれは、わざわざ差出人を見なくとも、誰から送られたものなのかは容易に想像がついた。
こんな紙切れひとつに心を動かされるなんて、我ながらなんて単純な娘なのだろう。
でも仕方ない。たった一枚の紙切れで、たった二行のメッセージで、会いたいと思ってしまったのだから。

