久遠の果てで、あの約束を。

イルミネーションは、それはそれは綺麗だった。


夜に浮かぶ地上の星は聖なる光で辺りを覆い、至るところに植えられている街路樹は枝に絡みついた無数の輝きのおかげで、まるで宝石の実がなっているみたい。

光の街の主は自分だと言わんばかりに悠然とそびえ立つモミの木には、赤や金銀のオーナメントやリボン、そして頂上にはベツレヘムの星が飾りつけられていて、クリスマスツリーとしての役割を存分に果たしていた。

クリスマス特有の愛に満ちた空気がより特別な一夜を煌びやかに演出し、目の前には魔法にかけられたようにロマンチックな光景が広がっていた。


そのロマンチックの片隅に、見知った顔が二人。


片方の女の子は焦げ茶色のボブカットを綺麗に編み込んでいて、もう一人の男子は、楽しそうに笑う女の子を優しげな眼差しで見つめていた。


「優希、どうしたの?」


ある一点を見つめている私を不思議に思ったのか、小首を傾げながらそう尋ねてくる。


「ううん。なんでもない」


二人がここにいることはおろか、篠原の片思いにすら気づいていないであろう渚には、このことは黙っておいた。