真冬の急激に冷えた空気は、ぼうぼうと火照った頬に心地いい。
ライブ終演後、未だ冷めやらぬ興奮をずるずると引きずって、夜のライブハウスを出る。
ライブ自体はついさっきの出来事のはずなのに、頭で再生される映像は少し霧がかっていて、文字通り、夢でも見ていたんじゃないかと錯覚させられる。
体内で燻っている熱のせいかふわふわした余韻のせいか、目の前を過ぎる白いものが粉雪であると認識するのに少し時間がかかってしまった。与えられた情報量が多過ぎて、認識してもなお理解が追いつかない。
「帰りが遅くなっても大丈夫なら、これからイルミネーション見に行かない? ほら、今日クリスマスだし」
やっぱり顔が上気している渚にそう問いかけられて、パチンと我に返った。
「え。あぁ、うん」
シャランシャランと鈴の音が聞こえてきそうな中、イルミネーションという単語に、今更ながらに今日がクリスマスであることを思い出す。
そうだ。プレゼント渡さなきゃ。
あのとき買ったマフラーは、右手にぶら下がっている紙袋の中で持ち主が変わるのを待っている。勿論、クリスマス仕様にラッピングされた状態で。
ここで渡せなかったら、もうチャンスは訪れない。
私は少し気合いを入れて、持ち手を握る手に力を込めた。
ライブ終演後、未だ冷めやらぬ興奮をずるずると引きずって、夜のライブハウスを出る。
ライブ自体はついさっきの出来事のはずなのに、頭で再生される映像は少し霧がかっていて、文字通り、夢でも見ていたんじゃないかと錯覚させられる。
体内で燻っている熱のせいかふわふわした余韻のせいか、目の前を過ぎる白いものが粉雪であると認識するのに少し時間がかかってしまった。与えられた情報量が多過ぎて、認識してもなお理解が追いつかない。
「帰りが遅くなっても大丈夫なら、これからイルミネーション見に行かない? ほら、今日クリスマスだし」
やっぱり顔が上気している渚にそう問いかけられて、パチンと我に返った。
「え。あぁ、うん」
シャランシャランと鈴の音が聞こえてきそうな中、イルミネーションという単語に、今更ながらに今日がクリスマスであることを思い出す。
そうだ。プレゼント渡さなきゃ。
あのとき買ったマフラーは、右手にぶら下がっている紙袋の中で持ち主が変わるのを待っている。勿論、クリスマス仕様にラッピングされた状態で。
ここで渡せなかったら、もうチャンスは訪れない。
私は少し気合いを入れて、持ち手を握る手に力を込めた。

