久遠の果てで、あの約束を。


「駄目だ、全っ然見つからない……」



足元がふらつきそうになるのを必死にこらえ、手すりに体を支えられながら呼吸を整える。

体調が悪いのかと勘違いされて、「おねーちゃん、大丈夫?」と小学校低学年くらいの男の子に心配された。自分の情けなさに泣きそうになりながらも、どうにか笑顔を作って首を横に振ってみせる。穴があったら入りたい。


ただプレゼントを選ぶというだけの行為が、こんなにも大変だなんて知らなかった。


世の中の人々は、こんなにも苦労して誰かへのプレゼントを選んでいたというのか。



気を取り直してまた店に入り、しばらくして心が折れるという一連の動作を繰り返し、気がつけば日が暮れていた。

他の場所も探そうと思っていたけれど、なんだかんだでその日は一日中ずっと、同じショッピングモールにいたことになる。


最終的に選んだのは、濃紺と白のヘリンボーン柄のマフラーだった。