久遠の果てで、あの約束を。

「うわぁ……」


クリスマスソングが賑やかに流れるショッピングモールは、何処か浮き足立った空気に包まれていた。

一階に鎮座している巨大クリスマスツリーは勿論のこと、赤いリボンと深い色合いの木の実に飾られたリースや高級感漂うオーナメントが聖なる日を演出していて、おもちゃ屋に並ぶぬいぐるみ達も皆こぞってサンタクロースの衣装を着せられていたり、トナカイの角を生やしたりしていた。

お店を回る前にある程度の目星をつけておこうと、ポケットからスマホを取り出して『クリスマスプレゼント 男子高校生』と検索する。何故か相手が彼氏であることを前提としたサイトが目立っているけれど、あまり気にしない方針で。


マフラー、手袋、財布、腕時計。



いくつかのサイトを徘徊した結果、この辺りがオーソドックスなプレゼントであると判明した。


とりあえずこの中からなにかよさそうなものを探すことにして、一店舗目に入るお店は雑貨屋に決めた。