久遠の果てで、あの約束を。

「まず最初に、ごめん。渚はなにも悪くないのに、勝手に避けて怒って八つ当たりして。酷いことも沢山言って。本当にごめん」

「俺の方こそ、優希が色々悩んでることに気づいてたのに、変な意地張って。もっと歩み寄るべきだった」

花を支える華奢な茎が風に揺れて、それに煽られるように、これじゃあ駄目だ、と思った。


私は、ただ謝りたかっただけじゃない。

ちゃんと話がしたかったんだ。


「あのね。私、ずっと怯えてたの。もう元に戻れなかったらどうしようとか、変なこと言って取り返しのつかないことになったらどうしようとか、そんなことばっかり考えて。馬鹿だよね、全部自業自得なのに。情けない話だけど、私一回、渚に電話しようとしたんだよ? 大切なことは、直接伝えなきゃ意味ないのに。結局電話すらできなかったし。全然関係ない篠原や宮野さんにも余計な心配かけちゃったし。本当最低。いくじなし」


吐き出すだけ吐き出して、バクバクと心臓が暴れ回る。

彼がどんな表情で聞いているのかはわからない。わからなくていい。わかりたくもない。



「渚は、私のこと嫌いになった……?」