久遠の果てで、あの約束を。

少しずつ、一般公開終了の時間が迫っている。



あれだけ沢山いた人達は徐々に学校を去っていって、生徒たちはラストスパートと言わんばかりに騒ぎ立てる。

喧騒から逃れるように人気のない裏庭に行くと、ざわめきが少し、遠く聞こえた。


裏庭は、淡い茜色のもやに包まれていた。


あの奇跡が起きたときに満開の花を咲かせていた桜の樹はその葉を赤く色づかせて、柔らかな水色だった空はピンクグレープフルーツ色に染まっていた。健気に桜の代理を務めるコスモスや撫子の絨毯の上では、赤とんぼが飛んでいる。

うっかり花を踏んでしまわないように気をつけながら隅の方で後者の壁にもたれながら座り込み、隣にある気配を感じる。


優しい渚は、私が話し始めるまでなにも喋らない。

腕時計が時を刻むごとに増す躊躇いと緊張を押し込めて、無理矢理口をこじ開ける。