久遠の果てで、あの約束を。

渚をからかって遊びながら、頭では先月のことを考える。


この間あんな最悪の揉め方をしてそれ以来お互いに無視し合っていたにも関わらず、案外普通に話せているし、あろうことか文化祭まで一緒に回っている。

相性がいいから? 気が合うから?


それともーー。


ふと思い浮かんだことを慌てて打ち消した。そんなことはあり得ない。想像した私が馬鹿だった。そんな都合のいい夢物語なんて、空から星が落ちてくるくらいありっこない。

結局渚が根負けして、お化け屋敷の列に並んだ。

案の定渚は怯えていたけれど、私も同じだけ怖がってしまったのでお互い様だ。

それがあまりにもおかしくて、教室を出た後に二人でしばらく笑い転げた。


それから、水風船を釣ったり、綿菓子を食べたりした。

ターコイズブルーにラベンダーピンクやコーラル系のオレンジで模様が描かれた水風船を渚が釣って、私にくれた。

実は子供の頃から欲しかったそれが手に入ったのが嬉しくて、風船を指から提げてぽんぽんと弾ませた。

人の顔より大きなふわふわの綿菓子は舌の上で甘く溶けて、カリッとした砂糖の部分も、ちょっと溶けかけてねとっとした部分も、普通に買ったものよりずっと美味しかった。