久遠の果てで、あの約束を。

一人だけだったらどうにか追い払えたかもしれないが、三人もいるとそうもいかない。夏休みのときのナンパ男は、一人しかいなかったのにかなりしつこかった。

こっそり周りを窺うと、皆時折困ったような、あるいは好奇心に満ちた視線を向けてくるだけで、助けは期待できそうにない。

自分でどうにかするしかないと諦め、口を開く。


「すみません。忙しいので、案内は他を当たってください」

本当はお金を貰っても、こいつらの案内役なんてしたくはないだけだけど。


「えー、いいじゃんちょっとくらい。別に減るもんじゃないんだからさ」

「時間が減ります」

「お客様は神様なんじゃないの? いいから来いよ」

「ちょ、やめてくださいっ!」


思わず、大きな声が出てしまった。


強引に腕を掴まれて、制服の下で鳥肌が立つ。


頭をフルに回転させて対処法を考えてみても、以前より増した気持ち悪さのせいで解決策が出てこない。一人と複数じゃ訳が違うのだと、今更のように思い知った。

助けを求めて出口を向くと、ちょうど仕事を終えたらしい渚が出てきた。反射的に目を逸らす。

いくら話をしたいとはいえ、この状況で目が合うのは気まず過ぎる。

クラスの男子と会話している声が、喧騒混じりに届いてくる。