明日もきみが心から笑えますように

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 三月二十一日、朝九時。連絡が来たとおりの時刻に遊園地前に行くと、既に蒼が待っていた。
 「蒼、ごめん待った?」
 「全然、今来たとこ。お、美波」
 「ん?」
 「可愛いじゃん」
 「な、何言ってんの?今更そんなこと言っても蒼のこと好きになったりしないよ?」
 「分かってるって。今のは率直な感想。じゃあ、行くか」
 私が蒼をふった後、何日かしてから蒼から『二十一日、九時集合ね』と連絡が来た。案外いつも通りで少し拍子抜けしたが、『了解』とだけ返信した。なるべくいつも通りに。するとまた蒼から『美波の私服楽しみ』と連絡が来た。何言ってんのかと思ったけど、楽しみにされたらちゃんと考えなきゃいけない。『あんまり期待しないで』と返信して服を引っ張り出し、コーディネートを考えたのだ。だから今日、あんなことを言いつつ、蒼に褒められてほんとは安心している。
 「美波―。何乗りたい?俺、あれ乗りたい」
 そう言って蒼が指さしたのは怖いと有名なこの遊園地の一番人気のジェットコースターだった。
 「え、いきなり?」
 「何、絶叫系無理?なら違うのにするけど」
 「そうじゃなくて、いきなりジェットコースターって凄いなって思って」
 「俺、絶叫系得意だから」
 「へぇー」
 「じゃあ、乗るぞ~!」