やがて、夕暮れ。

客足が途絶え、その日の仕事が終わる。

「ふぅ…」

頭に巻いていたバンダナを外し、タッカーは大きく息を吐く。

全身汗でびしょびしょ。

今日もよく働いた。

と。

「お疲れ様、タッカー」

ミーアが清潔な手拭いを差し出してくれた。

「お客様が多くて、しんどかったでしょう?お風呂の準備もできてるし、お食事もとれますよ?どっちがいい?」

「……」

そんな風に甲斐甲斐しく世話をしてくれるミーアを見ると、幸せな気分になれる。

「今日は何を作ってくれたんだい?」

「パスタと、クラムチャウダーです」

微笑むミーア。

「それじゃあ」

タッカーはミーアの肩に手を置いた。

「冷めないうちに、食事を頂こうかな」