「お前が言ってた通りかもな……」
一頻りの時間が経ち、体勢はそのまま、新海がポツリ言う。
「何が？」
「『恋愛なんて面倒くさい』ってヤツ？ こんな気持ちになるくらいなら、しない方がマシ。ホント……人なんて好きになるもんじゃねぇな」
「散々人に好きな奴つくれとか言っといて？」
「どう思ってもらっても、かまわねぇよ……『女に振られたくらいで、女々しい奴』とかさ」
「そういう自虐的物言い、らしくないってか、似合わないよ？」
「じゃあ訊くけど、俺らしいって何？」
「一回振られた相手を振り向かせたんでしょう？ 好きで諦めきれないなら、今回だって……」
「付き合う前と付き合った後じゃ、状況が違いすぎで、しかも遠距離」
付き合った事がないアタシをまるでバカにしてるみたいに聞こえて、
「じゃあ、恋愛キャパがゼロに近いアタシに、慰めさせないでよね」
思いっきり不機嫌な顔と声で返してやった。
そんなアタシを、新海が小さく吹き出して笑う。
一頻りの時間が経ち、体勢はそのまま、新海がポツリ言う。
「何が？」
「『恋愛なんて面倒くさい』ってヤツ？ こんな気持ちになるくらいなら、しない方がマシ。ホント……人なんて好きになるもんじゃねぇな」
「散々人に好きな奴つくれとか言っといて？」
「どう思ってもらっても、かまわねぇよ……『女に振られたくらいで、女々しい奴』とかさ」
「そういう自虐的物言い、らしくないってか、似合わないよ？」
「じゃあ訊くけど、俺らしいって何？」
「一回振られた相手を振り向かせたんでしょう？ 好きで諦めきれないなら、今回だって……」
「付き合う前と付き合った後じゃ、状況が違いすぎで、しかも遠距離」
付き合った事がないアタシをまるでバカにしてるみたいに聞こえて、
「じゃあ、恋愛キャパがゼロに近いアタシに、慰めさせないでよね」
思いっきり不機嫌な顔と声で返してやった。
そんなアタシを、新海が小さく吹き出して笑う。
