「少しだけ部屋の電気消していい?」
何を思ったのか新海が訊いて、それに戸惑いながらも頷くと、テーブルの上にあったリモコンで、新海が部屋のライトを落した。
突然の暗闇に、目がまだ慣れない中、アタシの耳元で、新海が囁く。
「少しだけ……肩、貸して?」
答える前に、新海はアタシの口元に、その唇を近づけた。
思わず顔を背けてしまったアタシの肩に、軽く預けられた新海の額。
瞬間、心臓が肩に移動して、そこに熱を持つ。
新海と触れている右腕にまで伝わり出した熱はやがて、ぬくもりという心地よさに変わった。
あまりに近すぎる新海の顔を振り返る事も出来ず、アタシはどうする事も出来ないまま、音もなく時間だけが流れて行く。
静寂の暗闇の中、声も立てずに泣く新海に、気付いても気付かないフリをするのが、今のアタシには精一杯で……
かける言葉なんてみつけられないまま、ただ黙って隣にいた。
何を思ったのか新海が訊いて、それに戸惑いながらも頷くと、テーブルの上にあったリモコンで、新海が部屋のライトを落した。
突然の暗闇に、目がまだ慣れない中、アタシの耳元で、新海が囁く。
「少しだけ……肩、貸して?」
答える前に、新海はアタシの口元に、その唇を近づけた。
思わず顔を背けてしまったアタシの肩に、軽く預けられた新海の額。
瞬間、心臓が肩に移動して、そこに熱を持つ。
新海と触れている右腕にまで伝わり出した熱はやがて、ぬくもりという心地よさに変わった。
あまりに近すぎる新海の顔を振り返る事も出来ず、アタシはどうする事も出来ないまま、音もなく時間だけが流れて行く。
静寂の暗闇の中、声も立てずに泣く新海に、気付いても気付かないフリをするのが、今のアタシには精一杯で……
かける言葉なんてみつけられないまま、ただ黙って隣にいた。


