辿り着いた誰もいない砂浜で、アタシ達はどちらからともなく並んで腰を下ろした。


何気なく見上げた視線の先には、見た事もない満天の星。


空にはこんなに無数の光があったのかと息を呑む。


密集した星が川を描いているのを見て、天の川は本当にあるのだと思った。


「すごい……」


そんなアタシの呟きに、隣にいた新海も、空を見上げる。


「すげぇ星……」


どこか幻想的な風景に、アタシも新海も言葉をなくして、暫く空を見上げていた。


星ってこんなに沢山あるものだったんだ……アタシ達の住む都会(まち)では、空に星がある事さえ忘れてしまうくらいなのに……


夢なのか現実なのかわからない景色が、いつもより少しアタシを素直にする。


アタシは首が痛くなるくらい顔をあげて、星を見ながら新海に訊いた。