~一方、茉莉ちゃんと会話を終えた後の悠里くん~


彼も茉莉と同じくらい盛大なため息をついていた。


「今年も遠藤さんからチョコ貰えなかった…」

部室に着いた途端、がくりと膝から崩れ落ちた。


「おーっす悠里!日直お疲れ~!」

「うわ、イケメンがすっげー顔してる。うける~」

「お前もしかしてあれか~?今年も大好きな遠藤さんからチョコ貰えなかった感じか~?」

同じ部員たちが口々にそう言って彼の姿を見て面白そうにしている。


「今年も貰えなかったってことは脈なしなんじゃね?」

「悠里1年の時から頑張ってアピールしてたのにな~(笑)」

「もうっ!うるさいなー!!」

彼は顔を真っ赤にして声を上げる。

今年のバレンタインもひたすら部活のメンバーからいじり倒される悠里くんであった──…