しの間その場で固まってから、近くによってみた。

相変わらず、起きなかったため最近見ていなかったその自然にととのった顔を覗き込む。

睫は長いし、呼吸をするために少し開いている唇は薄く形がよい。

整ってるな…

無意識に覗き込んでいて、ハッ…と我にかえる。私はそのまま水を飲んで逃げるように家を出た。

危ない、危ない。起きてないから、覗いてたことばれてないけどやっぱり逃げちゃう…。

「…危ないやん」

まさか、あいつがそんなことを呟いているだなんて知らずに…


家を出てきた私は炎天下の中一人、人気のない道路をさ迷っていた。