無策でいくのはバカがすること。だから…

「あんた、今日も同じ時間に前会った場所集合。拒否権はないから」

それだけ言って私は、その男に背を向ける。これで話しは終わり。

さっさと歩いて消えないとまたあいつがついてくるから。

あいつに捕まんないように早歩きしながら、私は海で奴に何て言おうか考えていた。


「…おい、お前が呼んだんだろ?なんで俺より遅れてるんだよ。ふざけんな、神経どうかしてるだろ」

「別に私は時間通り。あんたが、勝手に早く来て待ってたんじゃない」

言葉を考えてきた私は、奴とある程度距離をとったところで動きを止める。