「紅愛はなん組やろ~な~?ちなみに俺は2組や!」

こんな暑い中でニカッと笑うこいつに嫌気がさす。

汗ひとつかいていないのにも腹が立った。

「紅愛は前の学校ではなん組やったん?あ、部活とか入るん?できることなら俺陸上部員やから陸上のマネージャーとかやってくれると嬉しいわ~!」

少なからず、これで陸上部に入るという選択肢はなくなった。いや、元々なかったが…

「お~い!潤~!」

一人で陸上部に入らないと決心していると、私に付きまとっている男を呼ぶ声が聞こえる。

ちょうどいい、この人が呼んでくれた状況を利用してこいつの前からいなくなろう。