ふふっ、予定外だけど、よりやりやすい条件になった。

思ってもみない幸運に頬が緩まずにいられない。

そして、これからのことに思いを馳せると、声さえも抑えることができなくなる。

あははははっ。

待っててね、明。

必ず、仇はとるから。
 
最低なアイツに、罰を下すから。

「待ってろよ」

艷やかな黒髪の間から覗く大きな瞳は、憎悪と怒りにまみれ、血走っていた。

そのギラギラした瞳に狙われたら、誰も逃れることはできない、そんな強さが放たれていた。