「お姫様のご要望は?」 「ふふ。それから二人は、誰よりも幸せに暮らしましたで、締めくくるラブロマンスかな」 私の要望に、かれが甘く微笑む。 「生涯かけて、お約束致します」 壊れないように優しく抱きしめてくれた。 抱きしめてくれたまま、ベッドでゆっくりと押し倒される。 彼の甘い香りに酔いしれながら、薔薇の花びらなんて数える暇が無いほど、幸せを噛みしめて、甘い夜を過ごしたのだった。 媚薬よりも甘い、甘い夜が明けた。