【完】片手間にキスをしないで



そう説いたあと、お皿の裏側を覗き込む鮎世。


今回の暗号は、1つ目よりも簡単だったかも。と、心の内で当てていた推理に、夏杏耶は思わず頬を緩ませた。


「あった」

「え?」

「皿の下。ラストの暗号、だね」


まさかそんなところに……灯台下暗し。


彼に倣って覗き込むと、四つ折りにされた紙が確かに貼りついていた。


「う、げっ……何コレ……」

「ハハ……さすがに難問だね」


鮎世は珍しく、乾いた笑いを落とす。


それも無理はない。だって、本当に訳が分からない……。


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    ?    ?    ?    ?  (円)
鍵は  ×    ×    ×    ×  の中に
   「」:  ☆♪→  <=>   「」:
      (?= パンケーキ×2)
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カフェを出た後も、夏杏耶は暗号を凝視しながら唸っていた。