______嘘。
都会のキラキラしたイメージは全てを崩した。
家の中はカビや畳が腐ってたせいで異臭を放っていた。
うちは貧乏ではなく、どちらかと言うと裕福な家庭だった。前回の家もそれなりに良かった。

完全に思考を停止させたまま
家の中に足を踏み入れた。

キッチンは歩く度にギシギシと音を立て、
今にも底が抜けそうな状態だった。

「帰りたい」

あの田舎がとても恋しくなった。