翌日。まだ日も昇っていない暗い朝。
車はどこかの駐車場に止まっていた。
静かに車を降りて辺りを見回した。
右にはレンガで作られたような高い茶色の建物。
左には大きな工場のようなビル。

「あの大きな茶色の建物に住めるのか…」

なんだかとても嬉しくなった。

少し時間が経ち、みんなが起き始めた。
起きてまず初めに当たりを見回した後に
決まって見るのが茶色の建物だ。


「おーい!こっちおいでー!」

あぁ。煩い。今くらいゆっくりさせろ。