最悪なフィールドワークの翌日も、嫌でも顔を合わせないといけないのが辛いところ。

研究室で論文を打ち込んでいると、静かにドアが開いたのが分かった。

いつもの席に静かに座る。

私と視線を合わせようとしない。

視界の隅に理仁の存在を感じながら目の前の論文に集中する。

こんなの、いつまで続くんだろう。

疑問点も、今までみたいに理仁に聞けない。

いつもの理仁のイヤホンも、完全に私を断ち切る手段に思えた。

長い長い一日。

呼吸も息苦しい。