「そうか。わかった。」
そう言って入間は部屋を出て、すぐに戻ってきた。手にはあの縄。
ズカズカとこちらへ来て縄で両腕を縛られる。
「いやっ!やめて!いたっ!やめてったら!」
懸命にもがくが男の力には敵わず拘束されてしまい、強引に引っ張られながら部屋を出された。
抵抗するもグイグイ進まれ、転びそうになりながらも着いて行くしかない。
どっかの部屋に入った。
ダンっ
雑にその部屋に入れられ身体を押された。
倒れ込むと同時に縛られている縄の反対側を鉄のパイプの様な棒に結びつける。
縄を解かない限り自由になる事はできない。
「なんなんですか!あなた!帰して!帰して下さい!」
怖さもある。しかし生きて帰りたい。ここから出たい。その思いが先走り叫ぶ様に入間へ言い放った。
聞こえているはずなのに返事がない。
入間の顔はまるで"無"で、何を考えているのかわからずそれがとても怖い。
「樹くんは?無事なんでしょうね?」
その時
バチンッ
