騎士(ナイト)に チェックメイト



「あ、あ、あの、こ、ここは、どこ、ですか?」

その女の子に話しかけた。
首を振られた。

「えっ?」

手を口に当てて手でばつ印を作った。

「声が、出ないんですか?」

頷かれた。

「そう、ですか。」


さくらは何が何だかわからず混乱しているため、とりあえず当たりを見回してみた。
この部屋はベットが1つと木でできた棚が1つだけ。あとは何もない。


ふと、女の子が紙に何かを書き出した。


[逃げる方法知ってますか?]


「ううん、私も知りたい。」


[貴方は入間にレイプされて連れて来られたの?]

「ううん、レイプはされてない。もしかして貴方はされたんですか?」

[もういつからここにいるかわからないくらいなんです。一年たったのか、まだ半年なのか。]

「え?ずっと1人でここに閉じ込められているんですか?」


頷かれた。

[声も急に出なくなったんです。]

「そんなっ。酷い。」

[貴方も気をつけて。私みたいにならないで]

「・・・・」