ースタジオー
予選まで2週間を切りいよいよ大詰め。
振りは皆完璧に自分のものにしている。
あとは魅せ方だ。
鏡越しに7人がどうお客さんを虜に出来るか繰り返し繰り返し踊る。
「よし、10分休憩!」
SANAさんの一声でみんな飲み物を飲み始める。
「あぁ〜、やっぱりBlake dollに勝つには腰入れてセクシーにいくしかないね」
「そうだね。みんな毎日の柔軟さぼらずやってよ?」
「「はい!!」」
「あの人なんですかね?さっきからいるんですよね」
高1のAIが外を見ながら言ったので、みんな一斉にそちらを見た。
黒い帽子を深く被り顔は見えない。
窓越しにスタジオの中を見ている。
「なんか怪しい感じ。まあ入ってこれないから大丈夫っしょ。さあ、そろそろ再開するよ」
私だけがその人から目を離せないでいた。
だって、、、。
アイツだから。
