「大丈夫か?さくら」
「あ、う、うん何もないよ。大丈夫」
「ごめん、ビックリしたよな」
「うん、ちょっといつもの樹くんじゃないみたいで少し怖かった」
「・・・ごめんな。さくら。」
いつもの優しい手が私の手を包み込んだ。
「俺、お袋死んでから少し荒れてたって言ったじゃん?その時暴走族入ったんだ。実は親父が昔結成させた族でさ、小さい時から喧嘩のやり方は親父に教わってたし、この体型だから年上にも負けた事なかった。親父は総長になって欲しいって未だに言って来てる。でもさくらの側にいたいから今は族の集まりには出てない。ごめんな。黙ってて。」
