メールを見たからかいつもより早くお母さんが帰ってきてくれた。
「さくら、大丈夫?」
「うん、ずっと樹くんがいてくれたから」
「樹くん本当にありがとう。本当に助かったわ」
「いえ!そう言ってもらえて嬉しいです」
「こんな時間だけど、よかったら夕飯食べていってくれない?少しくらいお礼をさせてちょうだい」
「えっいや、でも・・・」
「お父さん心配する?」
「いや、親父は仕事で帰ってこないから」
「弟さんは?」
「あいつ今サッカー遠征で海外にいるんだ」
「じゃあ樹くんひとりなの?」
「なんだ!早く言ってくれたら良かったのに。もう遅いし、樹くんもストーカーに目をつけられてるんだから今日は泊まっていきなさい。何かあったらお父様になんて言えばいいかお母さんわからないもの」
「さすがに迷惑じゃないですか?」
「いいのよ。そうしてちょうだい。あいにく一部屋空き部屋があるのよ。さくら!お風呂掃除と空き部屋の確認してきて?」
「うん!わかった」
「樹くんはゆっくりしてて」
「あ、いえ、俺もなんか手伝いたいのでさくらと行ってもいいですか?」
「うふふ、ありがとう。さすが王子様ね」
「お母さんっ‼︎」
笑いながらキッチンに消えたお母さん。
でもさっきまで張り詰めていた空気がお母さんの存在で和んだ。
