騎士(ナイト)に チェックメイト



「さあ、好きなの食べて?さくらは、ショートケーキでしょ?」


美味しそうなケーキを前にさくらはニコニコだった。
母がさくらの好きな駅前のケーキ屋で買ってきたケーキを3人で食べながらテレビを見る。
こんな普通の事がさくらにはとても幸せに感じた。
もう二度とこんな生活出来ないと思っていた。
でも今、私は戻ってきている。
それだけでやっぱり幸せ。


[早く退院したいな]


「先生が経過が順調なら退院を早めてもいいでしょうって言ってたわよ」


ビクッとお母さんを見る。


「だから大人しくしてなさいよ?」


うんうんと大きく首を振ったさくらをみて笑い声が響いた。


「退院したらまたお母さんのとんかつ食いたいっす」

「あら、嬉しい事言ってくれるわね。たくさん作るわよ」

[私は唐揚げがいい!]

「あっ唐揚げいいなー、俺も食いたい」

「はいはい、なんでも好きな物作ってあげるわよ」


[「やったー」]



こんな風に笑い合う日が来た事に感謝。
健康で生きていられる事に感謝。
側にいてくれる人がいる事に感謝。


温かい愛で包まれた空間がとても心地よい。