たくさん伝えたい事があるのに伝えられない悔しさで電話をかけたことに少しだけ後悔した。
「さくら、電話ありがとう。」
「ん、んん」
「さくら、会いたい。会いたいよ」
私もって何度も言ってみたけど声にはならなかった。
電話越しで2人はたくさん泣いた。
もう涙が枯れてしまうのではないかと思うほどたくさんたくさん泣いた。
泣き疲れてさくらはいつの間にか眠ってしまっていた。
ずっと熟睡できていなかったのに、樹くんの声に心が安心してやっと眠る事が出来た。
起きると朝で太陽が眩しい。
携帯を見るとまだ繋がっていた。
樹くんの寝息が聞こえる。
胸の中が温かい。
戻って来れた。
そう思った。
私また樹くんのところに戻って来れたんだ。
何故か今までたくさん考えていた事が嘘みたいにストンと心が落ち着いた感じがした。
まずはやれる事からやってみよう。
そう、前を向けた。
