「あれがペガ。あっちがアルタイル。こっちは」

「デネブ。でしょ?」

「お、もしかして私のために勉強してきてくれた?」

そう言って楽しそうに笑う彼女を、ちゃんと好きだったよ。愛してたよ。ちゃんと、君は僕の星になれてたよ。でも、今はみんなの星でもあるんだから。みんなが見上げる空に君は一番輝いているよ。誰もが君を綺麗だといって眺めているよ。君はみんなの目の中に残ることができているよ。でも、僕だけの君じゃなくなったんだね。分かっていたけど悔しいな、。でも嬉しい、よ。


だけど、君が誰のものになっても、僕は一生君から離れることはできないかもしない。そんな僕を許してくれ。見守ってくれ。君は怒るだろうな。
「私なんか忘れてほかの人と幸せになってよ!!」
そう言いつつも少しは忘れて欲しくないとか思っていてほしいな。
これは僕と君が一番幸せで一番残酷で一番輝いていた9ヶ月間の話だ。