ところどころ文字が滲んだり、紙がよれて乾いた跡が残っていた。 一番ひどかったのは『原田左之助』という男の出来事が記されたところだった。 これは原田という男に相当な想いを持つものの手帳で、この手帳の持ち主とこの男との間に何かがあったのだと分かった。 導かれるようにして京へ来たさよは知らぬ間にその原田と恋に落ちてしまった。