「あーあ、ごめんごめん」
類はそう言って
私の目から溢れ出てくる涙を両手で優しく拭った
「……みりあさんとは、本当に何もないんだよね?」
「本当に何もない」
「……本当に?」
「俺、美羽しか興味ないんだけど?」
「……」
「まだ疑ってる?」
「……」
類は立ち上がって
私の目の前に手を差し出してきた
私が手を伸ばすと
類は私の手をそっと引っ張って
自分の方へと引き寄せた
そのまま
類に連れられて、類の家の中へ──
私に背を向け、玄関のドアをそっと閉める類
それから
後ろにいる私の方を振り返って
私の両腕を掴んで
玄関の床の段差に、そっと私を座らせる類
