好きになればなるほど好きになる♡






物音一つない、静かなリビングで
女の人のすすり泣く声だけが響く






少しの沈黙の中
深いため息をついた類が
肩を震わせて泣いている女の人の肩を持って
自分の体からそっと離して
ゆっくりと上半身を起こした



「前も言ったけど
 俺にはもう絶対に手放したくない
 超大事な人がいるんで
 麻倉さんの気持ちには応えられないっす」


女の人の目をまっすぐと見て言う類




小さい頃からいつも一緒で、付き合いが長くて
だからこそ類の事よく知っていて
類の色々な表情だって今までたくさん見てきた



少し離れていても分かる、類の真剣な表情──





何何?


どーゆー状況??



超、大事な……人……???





キィ……


扉がこれ以上開かないよう
取っ手を押さえていた手に力が入ってしまって
扉が小さな音を立てて、少しだけ開いてしまった





その瞬間、ソファにいる二人がこっちを見た