12月10日



とりあえず屋台を抜けたところの、広場みたいなところで2人を待ってみる。

周りを見渡す限り、2人の姿はない。

あ〜…、もう花火始まっちゃうよ〜…。




「あの」



背後から肩を軽く叩かれ、声をかけられる。

「…え?」


振り向くと、そこには見知らぬ男性が立っていた。
サラサラの黒髪が似合う白肌の、爽やかな人。


「これ」


そう言って差し出したのは、私の携帯。



…バァンッ!!!!!

その瞬間、花火が上がる。
始まってしまった。


「私の携帯…。何で…?」



「何?」

花火で声が聞こえず、自然と近くなる距離。



「何回も電話鳴ってたけど、俺は出てないので早く連絡した方が」

私の耳元でそう言うと、その人はそそくさとどっかに行ってしまった。



何で私の携帯って分かってたんだ?

全く知らない人なのに。

ちょっと怖い気もするけど、でも見つかってよかった…。