窓の外の
 寒そうに揺れる木々を見つめ

 ため息で
 胸のごちゃごちゃを紛らわしていると。



 『キャー!』

 『カッコいい///』


 廊下から、ピンクの塊り声が。





 アイドル理事長でも、
 学園内を巡回してるのかな?

 私には関係ないや。



 そう思っていたのに……



 ピンクの飛び跳ね声が、
 だんだん大きくなって。


 なぜか、私の教室の外で最高潮に。





「みんなは、廊下で待っててね」


 ユルっとした、王子様声が耳に入り込み。



 『……この声?!』


 私のどんより脳を、目覚めさた。