記憶ゲーム

☆☆☆

最初に犯行に及んだのは、今から半年前のことだった。


休日だった私は近所を散歩していた。


まだ肌寒くて雪が残る公園を横切り、商店街まで向かう。


そこのカフェで熱いコーヒーの飲む予定にしていた。


どれだけ寒くてもそこのマスターとうまいコーヒーを飲めば、心が温かくなると知っていたから。


そんなとき、少女が1人で歩いているのが目に入った。


年齢は12歳くらいで、生きていればアキナとそう違わない。


それだけなら気にならなかったと思う。


私がその子に目を奪われたのはアキナと同じスポーツバッグを持っていたからだった。


そのバッグは限定品で、この辺で持っている子はそういない。


私はアキナの喜ぶ顔が見たくて隣県まで行き、店の開店1時間前から並んで待ち、ようやく購入したものだった。


その子をしっかりと見てみると、髪型もアキナと同じだった。


長い髪の毛を2つにくくる、いわゆるツインテールという結び方にしている。


その髪は少女が歩くたびに左右に揺れて、まるで私を誘っているように思えた。