記憶ゲーム

人の子供を勝手に誘拐しておいて自分の嫁にするなんて、どんな考えをしているんだと思い、すぐにテレビを消した。


そのまま横になり目を閉じる。


すると浮かんでくるのはアキナの笑顔だ


もうする12歳になるアキナを見たことがなかったけれど、想像の中のアキナはちゃんと成長をしていた。


そして「お父さん」と私を呼び、笑いかけてくれるのだ。


「アキナ」


妄想のアキナに微笑み返したときだった。


ふとある考えた頭をよぎった。


それはとても恐ろしい考えて、ついさっきひどく嫌悪していた犯人と全く同じ考えて、私はすぐに左右に首を振って考えをかき消した。


まさか、アキナに似た子を誘拐して自分の子供として洗脳するなんて、そんなバカげたこと……。


するはずがない。


私はずっと真面目に生きてきたのだ。


他人の子供の誘拐なんて……するはずがないと、思っていた。