記憶ゲーム

きっと、土か肥料が入れられていたものだろう。


そう判断した私はアキナを見下ろした。


アキナの目には大粒の涙が浮かんでいたので、私は指差でやさしくぬぐってやった。


これだけ優しくしているのだから、アキナも安心することだろう。


そう思った私は「ごめんよ」と一言断ると、アキナの腹部を殴りつけた。


アキナが「ぐっ」とくぐもった声を上げる。


本当はこんなことしたくはなかった。


でも、久しぶりに私に会ったアキナは混乱しているようだから、こうするしかなかったんだ。


私は何度もアキナの腹部を殴りつけて気絶させることに成功した。


人を殴ったことなんてなかった私だけれど、アキナのためを思うとここまでできるのだ。


それから麻袋に入っていた土をすべて花壇に移し、その中にアキナの体を入れた。


肩に担いで歩きたかったが、それでは袋が人間の形を浮き彫りにしてしまう。


私は袋の口の部分を両手で持ち、そのまま持ち帰ったのだった。