規制アプリ

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前田さんと2人で教室に戻ると、あたしは横目で樹里を確認した。


一樹の膝の上に座ってスポーツボリンクを飲んでいる。


その量はさっきの半分くらい減っているのがわかった。


あたしは笑ってしまいそうになるのをグッと我慢して、自分の席についた。


机の上を見ると、またマジックで落書きをされていた。


ブス、バカ。


相変わらず代わり映えのしない悪口を書いたのは、重行だろう。


視線を向けると、重行の卑劣な笑顔と目があった。


まるで自分のやったことを褒めてほしいと待っている子犬みたいだ。


こんな悪口さっさと消してしまいたかったけれど、片付けに時間を取られてしまって消す時間はなさそうだ。


仕方なく、落書きを隠すようにして教科書とノートを広げたのだった。