規制アプリ

蕾らしかぬ暴言が出てきて、慌てているのだとわかった。


蕾はどんなときでも、たとえ相手に暴力を振るっているときでも、自分の可愛さを忘れない。


それが今は化けの皮がはがれてきているのだ。


ただ鏡を見ることができなくなっただけで。


「ちょっと蕾どうしたの? 蕾らしくない」


樹里が腕組みをして怪訝そうな表情になった。


「だ、だってこいつが……」


必死で言い訳しようとしているけれど、樹里が相手だとその声も尻すぼみだ。


同じグループでも結局強いものにたてつくのは怖いことなのだ。


その点では、きっとあたしも蕾も変わらない。


「なぁんかつまんなくなっちゃった。行こう」


樹里はそう言うと自分の席へと戻っていったのだった。