規制アプリ

「亜里沙ってさ、援助交際してそうな顔してるよねぇ」


重行の代わりにそう言ったのは蕾だった。


「あはははっ! 言うねぇ蕾! でもそれわかる! おっさん受けしそうな顔してるもんね!」


樹里は蕾の悪口が気に入ったようで、お腹を抱えて笑い出した。


蕾が重行へ視線を向けて、自信たっぷりの笑みを浮かべる。


蕾は媚を売るようなことをしなくても、樹里の友達だからクラスカーストが転落していくことはない。


それなのにわざと樹里の気を引くようなことをして、重行を焦らせているのがわかった。


この4人は誰かをイジメるだけじゃなくて、グループ内での蹴落としあいもするのかもしれない。


重行はさっきから口をもごもごと動かずばかりで、全然言葉として出てこない。


きっと、蕾に負けないような悪口を言おうとしているのだろう。


だから、なにも言葉が出てこないのだ。


「重行でも調子悪いときってあるんだねぇ」


樹里がつまらなさそうな声でそう言ったのだった。