規制アプリ

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B組の教室に入ると、残念ながら蕾はまだ来ていなかった。


半分ガッカリしながら自分の席へ向かうと、そこには汚れた制服姿の一樹が立っていた。


「どうしたの?」


あまりに汚れているのであたしはつい、そう声をかけてきた。


一樹のことなんてどうでもいいのに。


「昨日は家に帰らなかった」


そう言ってあたしを睨むのでさすがに察した。


一樹は昨日ずっと重行とあの廃墟にいたのだろう。


どうにかして重行を移動させることができないか、必死で頑張った結果あんなに汚れたみたいだ。


一樹に近づくと、かすかにアンモニアの臭いもして顔をしかめた。


重行の足元にたまっていた尿を思い出す。


あんな場所にいたのだから、臭いが移るのも当然だった。


呆れながら自分の席に座ったとき、ドアが勢いよく開かれた。


見ると蕾が学生カバンを振り回しながら教室に入ってくるのだ。


こちらへ近づいてきながら、時々体をターンさせる。


その陽気さに教室内に笑い声が漏れた。


しかし、当の蕾は青ざめた顔をしていて、とても楽しんでいるようには見えなかった。


「おはよう蕾。今日はやけに元気だね」


のんびりと声をかけると、蕾はブンブンと大げさなくらい左右に首を振る。


「違うの! これ、止まらないの!」


踊りながら蕾は叫ぶ。


その額には汗が滲んでいた。