規制アプリ

よく見ると床には尿の水溜りができているし、額には大粒の汗が浮かんでいて、顔色はすごく悪い。


「あたしがやった」


ろくに答えられない重行の変わりにあたしは答えた。


一樹が振り返る。


「なんだと?」


「だから、あたしがやったんだってば」


もう1度言うと、一樹の顔が見る見る赤くなっていく。


怒りで呼吸も荒くなっているのがわかった。


一樹は思っていた以上に友達思いのところがあるみたいだ。


それを日常的に表に出せばいいのにと思う。


「重行、もう大丈夫だからな。一緒に帰ろう」


そう言って重行に肩をかして歩き出そうとする。


しかし、重行は一歩も歩けない。


足はガクガクと震えて限界を伝えているのに、それでも立ち続けている。


「重行?」


「う……動かないんだ」


重行が、ようやく言葉らしい言葉を発した。


「え?」


「ここから、動けないんだ」


その言葉に一樹はあたしを見た。


あたしはニヤリと笑顔を返す。